古希になった医者のブログ

現役を引退し束縛が無くなった医者の好き勝手な話です

コロナ感染は終息する?収束する?

新型コロナウィルス流行に対処するため、学校の休校や飲食店の営業自粛など様々な対策が行われていますね。この疫病のシュウソクのために今は耐え忍ぶ時期だ、なんて言われています。でもこれらの対策が最終的に目指しているのはどのような状態なのか、という肝心なことが人によってイメージが違っているような気がするのですが。終息なのか収束なのか、シュウソクという音が同じなので聞いているだけだと同じことを言っているように取られてしまいますが、実はだいぶ意味は違うんです。

今回のコロナウィルス流行対策の目指すところに関して、医療関係者が目指しているの明らかに流行の収束です。つまり感染者は通常の医療で対処できるほどに少数になり、流行が社会の通常の活動に支障をきたすようなことも無くなるような状態です。

政府も、まずは収束を目指しているのでしょう。でもそれをハッキリと言わないのが政治的配慮なのでしょうか。

しかし一般の人の多くは、ウィルスがいなくなり感染者が全く出なくなること、つまり流行の終息が目的と考えているのではないでしょうか。流行が終息し、安心してまた元の生活に戻りたいという気持ちなのでしょう。

でも流行の終息を目指していたら、不自由な暮らしはいつまでも続き経済も遠からず破綻してしまいます。まずは収束を目指すべきなのです。つまり流行が収束した社会とはどのようなものか、をよく理解して、そのうえでコロナウィルスに対処していくのが現実的なのです。