古希になった医者のブログ

現役を引退し束縛が無くなった医者の好き勝手な話です

「コロナなんてただのカゼ」

冬に近づき寒くなって、新型コロナウィルス感染者の数が増えてきました。テレビでは相変わらず、第三波の襲来だとか自粛が必要とか、不安を煽るようなことを言っています。でもこれって、当然のように予想されていたことですよね。

ところがテレビなどでは、コロナ感染症流行のときに重要な情報、すなわち重症者数や死亡者数については殆ど言わないんです。それを細かく報道すると、国民の不安を増すと考えているのでしょうか。

しかしコロナが怖いと感じている人には、それがどのくらい危険な病気なのか、どのくらい怖がるべきなのかをキチンと知らせるべきではないでしょうか。三月四月のこの病気が流行し始めたころとは違って、今ではかなり分かってきて対処もできるようになっているのですから。

新型コロナウィルス感染症が流行し始めてまだ十か月程ですが、日本での死亡者数は二千人に達していません。しかしインフルエンザ感染症による死亡者数は、年間に三千人以上と報告されているのです。単純に平均しても、インフルエンザで毎日十人ぐらい亡くなっていた計算になります。新型コロナもインフルエンザも、若者より高齢者に死亡者が多いのは同じですね。それで皆さん、今日のコロナ感染者数が発表されたら、今日の死亡者数も確認しましょう。

そけれでは今後のコロナ感染症はどうなっていくのか。感染者数は良くて高止まりか、悪くすると驚くほど増えるのかもしれません。でも死亡者数は、希望的観測かも知れませんが、インフルエンザによる年間死亡者数程度だと思います。しかも前回に書いた通り、今冬はインフルエンザは減り死亡数も減ると予想されるのです。

そしてコロナに感染した後に治って抗体を獲得した若者などの数が、全体の半分以上に増えると自然に流行は下火になっていくと予想されます。またはワクチンが接種されるようになり、それにより抗体を獲得した人も含めて半分以上になった時も同じです。

それが何時のことになるのか、私は来年のオリンピック前には…と考えているのですが。

しかし新型コロナウィルスを指定感染症2類相当にしたままなので、感染確認された人は原則入院とされているのですね。これが続くと、感染確認者が急増して医療側への負担が過大になってしまう恐れが大です。季節性インフルエンザと同程度の5類相当に緩和しておくべきでしたね。そうなれば感染者が入院すべきかは医者が判断できるので、インフルエンザと同じになります。

そして誰かがSNSなどではなくテレビや新聞などのメジャーなマスコミで、「コロナなんてただのカゼ」と勇気をもって発言してくれたらよいのですがね。