古希になった医者のブログ

現役を引退し束縛が無くなった医者の好き勝手な話です

新型肺炎の国内流行阻止はもう無理

連日テレビでは新型コロナウィルス肺炎大流行のニュースが流れています。中国では感染者が一万人以上になったとか、死者が百数十人なったとか伝えられ、日本政府は指定感染症や検疫感染症に指定して、強制入院を可能にしたり中国の流行地からの中国人の入国を禁止したりするようです。でもこの肺炎ウィルスを囲い込み、日本国内での流行を阻止するのはもう無理なんじゃないでしょうか。なぜなら既に日本国内で中国人旅行者とか観光バス運転手とか、各地で何人もが発症しているからです。

以前中国で流行したSARSと違って、今の新型コロナウィルス感染症では潜伏期間中にも他の人に感染する例が有るようです。つまりウィルスに感染しているが症状の出ない時期にも、ウィルスを排出していることが有るのです。そしてその後症状が出れば潜伏期間中にウィルス排出していたことになるのですが、そのまま症状が出ず自然に治癒してしまう人も居るはずなんです。だから日本各地で患者が出た時点で、その周囲にはウィルスを出すだけで症状は出ず、患者とはされない人がいると考えなければなりなせん。これは数年前メキシコから出たいわゆる新型インフルエンザが、水際で阻止されず、あっという間に日本国中に広まったのと同じです。

しかし幸いなことに、この新型コロナウィルス感染症の致死率はSARSより低いようです。そして今後の調査が進めば、多分致死率はインフルエンザとあまり変わらないという事になるんじゃないか、なんて気がするのですが。

でもインフルエンザと同じように、死亡率が高いのは糖尿病の人や高齢者など、免疫力の落ちた人です。だから今後のこのウィルス感染対策として一般の人に必要なことは、自分の免疫力を低下させないことだと思います。

自分はそんなに年寄りでもないし持病もない、なんて思っている人も、過度のストレスー精神的なものだけでなく寝不足や過労、二日酔い、体を冷やすことー偏食や痩せすぎ、などは十分注意した方が良いです。